え〜上司や先輩によく看護記録の時間は残業にならないって言われます。
しかし看護記録はすべて他の仕事が終わってから書き始めることが多いです。
看護師の残業理由のほとんどが看護記録と言われています。
『看護記録を書く』この時間がムダなわけでして・・・・
看護記録でサービス残業
某刑事ドラマ風にはじめてみました。(古いし、わかりづらかったか 笑)
看護記録を書くことでムダなサービス残業をしていませんか?
実際に看護の現場では看護記録を書くことで残業する人は多いです。
とくに新人看護師にとっては看護記録を書くことに時間がかかってしまい終業後によく残って書いている姿を見ます。
本来はちゃんとした残業代を請求しても大丈夫なはずですが、先輩や上司の目があるためにそれができないのが現状ですね。
じゃあ!看護記録を早くかけるようになろう!そうすればムダに残業することもなくなるはずです。
看護記録はミステリーと同じ?
看護記録はほとんどの病院(施設)でSOAP形式で書かれています。
SOAP形式は看護実習でも習っていますが実際の現場で書いてみないと理解するのがむずかしく感じます。
そこで
名探偵になって殺人事件を解決してみよう!
血迷ったか!と思わないでください(笑)
これは実際にわたしがプリセプターで新人を指導するときに一番理解してもらえた方法です。
解説していきますのでぜひ最後までお読みください!
SOAP形式とは?
ではまずは、かんたんにSOAP形式の基本的なおさらいをしていきましょう。
- 患者さんの話していること
- 自覚症状や心理的な訴え(おなか痛くて不安なんですetc
- 患者さんの家族の想い
- 検査・診察などから得られる情報
- バイタルサイン測定などで観察したこと
- 実施したことまた実施をしたことの結果
- S以外の情報
- S情報O情報をもとに分析、評価し患者さんの今の状態と今後の課題を考える
- Aで考えたことを改善するには今後どのようにすればいいか計画を立てる。
これがSOAPのそれぞれの意味ですね。
S(主観的情報)とO(客観的情報)の各視点から情報を整理して、その情報を元にA(分析・評価)をし、そのAを踏まえて改善するためのP(計画)を立てていく。
もうご存知だと思いますが、これがSOAP形式の看護記録の考え方です。
患者さんの問題点=事件発生?!
ではここに殺人事件が起こったとしましょう。ミステリーのはじまりです。
あなたは敏腕刑事です。
ここはとあるA病院。
深夜2時ごろ院内の休憩室にて20代の看護師が頭から血を流し仰臥位の状態で倒れていた。
身元はこのA病院の非常勤看護師Sさん。夜勤中の仮眠から時間になっても戻ってこないため、その日一緒に勤務していた看護師Yさんが休憩室へ様子を見に行き発見し通報。
Yさんは仮眠の交代時間が過ぎているのに気づいたのは患者さんの対応をしてナースステーションに戻ってからだった。
現場検証によると頭を鈍器のようなもので殴られそれが致命傷になったとの報告。
死亡推定時刻午前1時〜2時ごろ。
なお凶器のようなものは見つかっていない。
なお現場検証の捜査情報はだれにも明かさずに事情聴取している。
Yさんはナースコールで認知症患者に呼ばれて午前1時45分から2時15分のあいだ患者のグチを聞かされていたとのこと。
Yさんの証言
「患者さんのグチを聞かされて戻ってきたら仮眠の交代時間になって15分経過していたんです。Sさんが戻っていなかったので心配になって見に行ったらSさんがだれかに殴られたのか頭から血を流して倒れていたんです。うううう・・・」
「わたしびっくりして当直責任者へ報告して110番しました。」
まずはここまで整理しよう
殺人事件発生しました!
では犯人逮捕のために捜査方針を決めましょう。SOAP形式で考えてみよう!
S 主観的情報(ここでは関係者の証言)
「患者さんのグチを聞かされて戻ってきたら仮眠の交代時間になって15分経過していたんです。
Sさんが戻っていなかったので心配になって見に行ったらSさんがだれかに殴られたのか頭から血を流して倒れていたんです。
最近、別れた彼氏にしつこくされていると相談されてました。」
O 客観的情報
午前2時ごろ院内の休憩室にて20代の看護師が鈍器のようなもので殴られ、頭から血を流し仰臥位の状態で倒れていた。
身元はA病院の非常勤看護師Sさん。
第一発見者は同じくA病院で一緒に夜勤をしていた同僚Yさん。凶器は見つかってない。
どうでしょうか?
SとOについてはこんな感じでまとめられます。
さてS情報O情報から考えられることはなんでしょうか?推理してみましょう!
A 分析・評価(ここでは推理)
第一発見者のYさんは午前1時30分〜2時15分の30分間は患者さんの対応しているためアリバイある。
仰臥位で倒れていたことから寝ている間に襲われた恐れあり。
またYさんの証言からSさんの別れた彼氏にしつこくされていることからその彼氏が夜勤中に会いにきた可能性も考えられる。
P 計画(ここでは今後の捜査方針)
新たにSさんの元交際相手に話を聞いてみる。
そのためにSさんの元交際相手がどこにいるのかSさんの同僚や友人に聞き込みをし捜索する必要あり。#1立案する。
どうでしょうか?看護記録と思わなければ、意外とすんなり考えられたのではないでしょうか?
では再び、事件に戻ってみましょう。
#1 容疑者は外部の人間の可能性がある
敏腕刑事のあなたは聞き込みのうえSさんの元交際相手にたどり着くことができた。
元交際相手(Uさん)は現在HIP HOP専門のレコード屋でアルバイトをしながらラッパーになる夢を目指していた。
Uさんの証言
「Sとは付き合っていたけどもうとっくにふっきれてますね〜。未練ないっすよ。」
「つきまとっているなんてとんでもない。俺にはもう別な彼女いますよ。昨日の午前1時ごろその彼女といました。」
「そういえば今は同じ病院の男と付き合ってるって聞きましたよ。」
さてここまでで敏腕刑事のあなたはどうしますか?
S 主観的情報
「俺にはもう別な彼女いますよ。昨日の午前1時ごろその彼女といました。
そういえば今は同じ病院の男と付き合ってるって聞きましたよ。」
O 客観的情報
元交際相手Uさんは現在HIP HOP専門のレコード屋でアルバイトをしながらラッパーになる夢を目指している。
S情報から今は別な交際相手がいる。事件当日のアリバイあり。
A 分析・評価
元交際相手のUさんはもうSさんに未練なく新たな交際相手がおり、アリバイも成立しているため現在のところ犯人である可能性は低いと考えられる。
P 計画
あらたにA病院で現在付き合っているという相手が浮上しているため、
さらなる聞き込みが必要。A病院の再捜査する。
#1継続も#2立案する。
#2 もう1度被害者との関係を洗い出してみる
さて、再び事件現場であるA病院で聞き込みをしたあなたは現在Sさんが付き合っている
F医師の話を聞くことができた。
F医師の証言
「たしかにSとは付き合っていました。もちろん愛していました。結婚も考えていたんです!とてもいい彼女でしたが残念です。
Sはだれかに殴られるような人間ではありません!
いったいだれが彼女を….なんで彼女が殺されなきゃいけないんだ!
犯人にとても怒りを感じますよ!」
F医師は事件当日は休日であったが気になる患者がいたため前日の午後11時頃から翌1時ごろまで医局で仕事をしていたとのこと。
F医師が医局にいたことを証明できる人間はいない。
F医師と被害者Sさんが付き合っていることは本人たちは隠していたが、A病院内ではもはやウワサにはなっていた。
ではまとめましょう。
S 主観的情報
「たしかにSとは付き合っていました。もちろん愛していました。
結婚も考えていたんです!とてもいい彼女でしたが残念です。
Sはだれかに殴られるような人間ではありません!
いったいだれが彼女を….なんで彼女が殺されなきゃいけないんだ!犯人にとても怒りを感じますよ!」
O 客観的情報
F医師と被害者Sは付き合っていることを本人たちは秘密にしていたようだが、すでにA病院内でウワサになっていた。
F医師は事件前夜の午後11時ごろから翌1時(事件当日)までA病院内の医局で仕事をしていたがそれを証明できる人間はいない。
A 分析・評価
被害者と真剣交際をしており、A病院内でもウワサになっていることから交際していることは院内で認知されていた可能性があると考えられる。
午後11時から事件当日の翌1時まで医局にいたが、F医師のアリバイはないため犯人である可能性は捨てきれない。
P 計画
#1#2からすべての関係者のS情報、O情報で見逃していることはないか、洗いなおす。
情報をあらためて分析・評価して真犯人を逮捕する。
まとめ
さて、真犯人はだれでしょうか?
ミステリーとはしては素人がかんがえたものなので細かいツッコミはなしにしてください(笑)
SOAP形式で書き出して見て真犯人とそのエビデンス(根拠)を考えてみてください!
観察力、読解力、分析力を磨けば看護師としてレベルアップしますよ!
ぜひスムーズに看護記録を書いてムダな残業を減らしていきましょう。
あなたもサービス残業でこころもからだも殺されないようにしましょう!
(これがホントの殺人事件 笑)
真相編はいずれまた!
(おまたせしました!真相編はこちら!)
最後までお読みいただきありがとうございました!